ハイス三徳包丁をお買い上げ頂いた兵庫県Y様のご質問です。


質問:今日包丁受け取りました。大変良いものなので長く使っていきたいと思います。

自分でも研いでみたいので、どのような砥石を揃えたらよいでしょうか。



答え:まず、荒砥(220番)中砥(1000番)仕上げ砥(3000〜6000番)を揃えてみてください。
荒砥、中砥は人造製品がいろいろ出回っています。仕上げは人造と天然があります。
包丁の研ぎですと仕上げは、やや柔らかめの研ぎ易いものが良いでしょう。

腕が上がってきましたら、固めの仕上げ砥石にもチャレンジしてみてください。

最近の石は水につけていなくてもすぐに研ぎ始めることができるものが増えていますが、
吸水タイプの石は充分に(10〜15分)は水につけてからご使用ください。
砥石に水をかけても吸い込む場合は、再度水につけてご使用下さい。

研ぎ始めるときに砥石の上に水をかけて
かけた水がそのまま砥石の表面に残るような状態にします。
研ぎ始めますと、ドロっとした研ぎ汁が出てきます。
よく研ぎ汁をわざわざ流してしまう方がいますが、刃物と砥石の間で、
研磨剤の役割をはたしますので、自然に流れるまま
水を補給しながら研いで下さい。


マルカ正本山をお買い上げ頂いた鎌倉彫りのH.T.様からのご感想です。


お送り頂き,ましたマルカ、大変に細密な刃が付き、とても気にいりました。

裏面を見ると、途中から浅黄に似た砥石相に層変わりしそうな気配も感ぜられますが、

今の所、この石は最終仕上げの小刃付けのみに使うつもりでおりますので、

多 分、一生かかっても層が変わる所までは使い込めないだろうと思います。

私は、鎌倉彫教室をやっておりまして、教室の生徒達に白木の彫り立ての品物を

見せ る機会が多く、特に木口の艶切れする研磨を心掛けているのですが、この砥石で

小刃 を付けると、難しい檜の木口でも、本当に惚れ惚れするような濡れ肌の刀目に仕上がって、

しかも長切れし、いまさらながらに、マルカの威力を痛感しております。

おそらく、この砥石は一生の伴侶として、末永く手元に置いて可愛がることになると思います。

今まであまり砥石運に恵まれなかった私としては、天にも昇る心持ちで す。

本当に有難うございました。


千葉の井上様からの剪定鋏についてのご質問です。


質問:Uー15根切り鋏。Uー19剪定鋏今日届きました。
とてもいい物なので長く使いたいと思います。
ところでUー19は ほかの剪定鋏より若干値段が高いように思えますが、なぜですか?
できれば、メンテナンスの方法など、長く使うコツなども教えていただきたいのですが。
本職ではないけど結構使うので、教えてください。(本職は石屋です。)
よろしくおねがいします。

答え:値段の件ですがUー18、19は、日本古来の 最高級鋼を使用し日本刀の鍛造技術で
作り上げております。 芯棒も通常のものより大きなものを使用して楽に切断することができます。
私が見てきた中でも最高クラスの鋏です。

手入ですがこのクラスになるとそれほど研がなくても よいのですが刃の裏についたヤニは
コマめにとってください。 直接砥石を使ってとらずに灯油やシンナー、ヤニ取り剤を お使いください。
研ぐときは斜めになった方だけを 研ぐようにしてください。
刃の部分をよく見ると 二段研ぎやハマグリ研ぎと言って真っ直ぐには研いで いないはずです。
Uー19は二段研ぎ、Uー15は ハマグリ研ぎになっているはずです。 こうしないと刃がこぼれます。
ハマグリ、二段にしても刃がこぼれる場合は 刃の裏から目の細かい砥石で刃の裏の面に対して
15度くらいたてて軽く2、3回研いでください。
研ぎすぎるとまったく切れなくなるので注意が必要です。
もし研ぎすぎた場合は最初から研ぎ直ししてください。
お送りした鋏も共に裏研ぎをしておりますので よくご覧になってください。
この研ぎ方は刈り込み鋏を ふくめほとんど共通です。
とにかく新品の鋏の状態を よく覚えておいてください。